労働判例データベース


労働者性と使用者性に関する判例

横浜南労基署長(旭紙業)事件I(最一小判平成8.11.28労判714号14頁)

自己の所有するトラックを持ち込んで特定の会社の製品の運送業務に従事していた運転手の労働基準法上の労働者性が否定された事例。労働法研究会報告の判断基準が用いられた。

関西医科大学事件(最二小判平成17.6.3民集59巻5号939頁)

研修医の労働基準法上の労働者性が認められた事例。

新宿労基署長(映画撮影技師)事件(東京高判平成14.7.11労判832号13頁)

フリーの映画撮影技師(カメラマン)の労働基準法上の労働者性が認められた事例。

CBC管弦楽団事件(最一小判昭和51.5.6判時813号3頁)

楽団員の労働組合法上の労働者性が認められた事例。

ソクハイ事件(平24.11.15労経速2169号3頁)

運送請負契約を締結した自転車便メッセンジャーについて、労働組合法上の労働者性が肯定された事例

国・中労委(新国立劇場運営財団)事件(東京高判平成21.3.25労判981号13頁)

新国立劇場合唱団のメンバー(オペラ歌手)について、労働組合法上の労働者性が否定された事例。ただし、上告審で肯定された。

INAXメンテナンス事件(第一審 東京地判平成21.4.22労判982号17頁)

個人業務委託契約を締結して親会社の製品である住宅設備機器の修理等の業務に従事するCE(カスタマーエンジニア)について、労働者性が肯定された事例。なお、控訴審で否定された後、上告審で肯定された。

INAXメンテナンス事件(第二審 東京高判平成21.9.16労判989号12頁)

個人業務委託契約を締結して親会社の製品である住宅設備機器の修理等の業務に従事するCE(カスタマーエンジニア)について、労働者性が否定された事例。ただし、上告審で肯定された。

INAXメンテナンス事件(最三小判平23.4.12労判1026号27頁)

個人業務委託契約を締結して親会社の製品である住宅設備機器の修理等の業務に従事するCE(カスタマーエンジニア)について、労働者性が肯定された事例

サガテレビ事件(福岡高判昭和58.6.7労判410号29頁)

業務委託契約に基づいて放送会社へ派遣され、放送会社の指揮監督下で就労していた従業員が、業務委託契約の解除に伴い派遣元会社から解雇されたのに対し、派遣先会社との間の明示、黙示の労働契約の存在を主張して派遣先会社の従業員としての地位保全を求めたが、否定された事例。

パナソニックディスプレイ(パスコ)事件(第二審 大阪高判平成20.4.25民集63巻10号2859頁)

偽装請負の工場に勤務していた者が労働局に偽装を申告した上で発注者に直接雇用を求め、肯定された事例。ただし、上告審で否定された。

パナソニックディスプレイ(パスコ)事件(最終審 最二小判平成21.12.18労判993号5頁)

偽装請負の工場に勤務していた者が労働局に偽装を申告した上で発注者に直接雇用を求めたが、否定された事例

解雇に関する判例

細谷服装事件 最二小判昭和35.3.11民集14巻3号403頁

解雇予告義務に違反して行われた解雇の有効性が争われた事例。

加藤電機製作所事件 東京地判昭和41.4.23判時446号58頁

解雇予告義務に違反して行われた解雇に対して、予告手当の支払と退職金、時間外労働手当、休日労働手当の支払を求めた事例。

日本食塩製造事件 最二小判昭和50.4.25民集29巻4号456頁

労働組合から離籍処分を受けた労働者に対してなされた、労働協約のユニオンショップ条項に基づく解雇の効力が争われた事例

大村野上事件(長崎地大村支判昭50.12.24労判242号14頁)

整理解雇の4要件が初めて示されたとされる事例

高知放送事件 最二小判決昭和52.1.31労判269号17頁

2度にわたり、宿直勤務の際に寝過ごし、早朝6時からの定時のニュースを放送できなかったアナウンサーに対する解雇が否定された事例

敬愛学園事件 最一小判平成6.9.8労判657号12頁

学校および校長を中傷誹謗した教諭の解雇が肯定された事例

東洋酸素事件 東京高判昭和54.10.29労判330号71頁

全社的な配置転換や希望退職者募集をしなかった整理解雇が肯定された事例


東京メトロ事件(東京地判平成27.12.25労判1133号5頁)

地下鉄の駅係員が通勤中の電車(地下鉄)内で痴漢行為をしたとして条例違反により罰金刑に処せられたことを理由に諭旨解雇をされたが、否定された事例。


ナショナル・ウエンストミンスター銀行(三次仮処分)事件 東京地決平成12.1.21労判782号23頁

所属部門の閉鎖に伴う余剰管理職の整理解雇が肯定された事例。なお、整理解雇の4要件を「4要素」として位置付けた。

社会福祉法人どろんこ会事件(東京地判平31.1.11労判1204号62頁)

高賃金の中途採用者について、本採用拒否が肯定された事例。

日本航空(客室乗務員整理解雇)事件(東京高判平26.6.3労経速2223号3頁)

会社更生手続中の航空会社での整理解雇が肯定された事例

学校法人専修大学(差戻審)事件(最判大二小平27.6.8労判1147号50頁)

労災保険法の療養補償給付を受ける労働者に対して、打切補償の支払による解雇制限期間の解除が肯定された事例

日本鋼管事件 (最二小判昭49.3.15労働判例198号17頁)

砂川事件に加担して刑特法違反の罪により逮捕、起訴されたことに関し、不名誉な行為をして会社の体面を著しく汚したとしてなされた懲戒解雇が否定された事例

日本電産トーソク事件(東京地判令2.2.19労判102号) 

トラブルを起こし続けた労働者に対する懲戒解雇は否定されたが、普通解雇は肯定された事例。

雇止めに関する判例

東芝柳町工場事件 最一小判昭和49.7.22民集28巻5号927頁

5回から23回にわたって契約を更新していた労働者に対する雇止めについて、契約を反復更新することで期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態となった場合には、解雇権濫用法理を類推適用した事例。現在の労働契約法19条1号、いわゆる「東芝型雇止め法理」が最高裁で初めて適用された。

日立メディコ事件 最一小判昭和61.12.4労判486号6頁

複数回の契約を更新していた労働者に対する雇止めについて、契約を反復更新することで更新の期待が生じたことは否定できないため、解雇権濫用法理を類推適用した事例。現在の労働契約法19条2号、いわゆる「日立型雇止め法理」が最高裁で初めて適用された。

読売日本交響楽団事件 東京地判平成2.5.18労判563号24頁

交響楽団との間で雇用期間2年間の契約を2度締結した後、1年間の契約を締結していたチェロのソリストとしての演奏業務に従事していた演奏家に対する期間満了を理由とする雇止めの効力が争われた事例。

神戸弘陵学園事件 最三小判平成2.6.5民集44巻4号668頁

使用者が労働者を新規に採用するに当たり、期間を設けた場合は、設けた趣旨・目的が労働者の適性を評価・判断するためのものであるときは、特段の事情がない場合は、契約の存続期間ではなく、試用期間であるとされた事例。

龍神タクシー事件 大阪高判平成3.1.16労判581号36頁

臨時雇として1年間の雇用期間を定めて雇用されていたタクシー運転手が、他の同様の雇用契約を締結している運転手と異なり、1年の期間満了によりなされた雇止めの効力が否定され事例。


大阪大学(図書館事務補佐員)事件(最一平6.7.14労判655号14頁)

日々雇用の非常勤職員として、4年6か月の間、国立大学付属図書館に勤務してきた労働者(非常勤の国家公務員)に対する雇止めが有効とされた事例。

新潟労災病院事件 新潟地高田支決平成6.8.9労判659号51頁

労災病院が外来部門について夜勤や臨機応変の対応が可能な一般職員(看護婦)を配置する方針に基づき剰員となった臨時職員に対する雇止めの効力が否定された事例

ダイフク(雇止め)事件(名古屋地判平7.3.24労働判例678号47頁)

会社との間で期間を6か月とするパートタイマーの労働契約を締結していた労働者に対して、数回の契約更新後に行った雇止めが否定された事例

丸島アクアシステム事件 大阪高決平成9.12.16労判729号18頁

ダムなどの水利関係施設の製造を業とする会社で嘱託社員として6か月の期間雇用を10回にわたり反復更新する形で雇用されてきた労働者に対する雇止めの効力が肯定された事例。

ロイター・ジャパン事件 東京地判平成11.1.29労判760号54頁

トランスレーターとして、雇用期間を一年として採用された契約社員に対する更新拒否について、雇止めが肯定された事例。

角川文化振興財団事件 東京地決平成11.11.29労判780号67頁

所属部門閉鎖にともなう臨時雇用者の整理解雇が肯定された事例

安川電機八幡工場(パート解雇)事件 福岡高決平成14.9.18労判840号52頁

有期雇用労働者について、期間の途中での解雇が否定された事例

タイカン事件 東京地判平成15.12.19労判873号73頁

黙示の更新では、有期労働契約が無期労働契約に転化しないとされた事例

ネスレコンフェクショナリー関西支店事件 大阪地判平成17.3.30労判892号5頁

業務の外注化を理由とする契約社員の雇止めが否定された事例

中野区(非常勤保育士)事件(東京高判平19.11.28労判951号47頁)

地方自治体非常勤職員である保育士らについて再任拒否が認められた事例。ただし、再任用しなかったことについての損害賠償は認められた。

報徳学園(雇止め)事件(大阪高判平22.2.12労判1062号71頁)

契約更新3回の中学校常勤講師に対する雇止めが肯定された事例

東奥学園寺事件(仙台高判平22.3.19労判1009号61頁)

契約更新3回の中学校常勤講師に対する雇止めが否定された事例

ドコモ・サービス(雇止め)事件(東京地判平22.3.30労判1010号51頁)

労働条件の変更に応じないことを理由とする雇止めが否定された事例

明石書店事件(東京地決平22.7.30労判1014号83頁)

3度目の更新にあたって不更新条項を付した労働契約を締結した有期雇用労働者に対する雇止めが否定された事例

河合塾事件(最三小判平22.4.27労判1009号5頁)

期間1年の出講契約を25年間にわたり繰り返してきた非常勤講師に対する雇止めが肯定された事例

エヌ・ティ・ティ・コムチャオ事件(大阪地判平22.9.29労判1038号27頁)

若干問題があった期間雇用の営業社員に対する雇止めが否定された事例

リンゲージ事件(東京地判平23.11.8労判1044号71頁)

組合員であった語学教室外国人講師に対する雇止めが否定された事例

学校法人加茂暁星学園事件(東京高判平24.2.22労判1049号27頁)

約20年勤務の高校非常勤講師に対する雇止めが肯定された事例。なお、労働者側が上告したが棄却されている。

シャノワール事件(東京地判平27.7.31労判1121号5号)

勤務頻度が少ないアルバイトとして長期間契約更新されてきた労働者の雇止めが肯定された事例

ラボ国際交流センタ-事件(東京地判平28.2.19労経速2278号18頁)

11回更新した有期契約労働者に対する雇止めが肯定された事例

福原学園(九州女子短期大学)事件(最一小判平28.12.1労判1156号5頁)

3年上限の短期大学非常勤講師に対する雇止めが肯定された事例

朝日建物管理事件(最判小一令元.11.7労経速2403号3頁) 

有期労働契約の期間の途中で解雇された労働者が地位確認等を求めた訴訟において、口頭弁論終結時点で契約期間が満了していた事実をしんしゃくしなかっとして原判決が破棄・差戻された事例

バンダイ事件(東京地判令2.3.6労経速2423号10頁) 

約11年10カ月の間、合計14回有期雇用契約を更新してきた労働者に対する雇止めが肯定された事例

博報堂事件(福岡地判令2.3.17平成30(ワ)1904)

30年近く勤務してきた有期契約社員が、5年を超える有期契約が無期契約に転換される制度導入の際、5年目の更新拒絶が否定された事例

就業規則の変更に関する判例

出向・転籍に関する判例

日立電子事件(東京地判昭和41.3.31労民集17巻2号368頁)
出向命令拒否を理由とする解雇が否定された事例

興和事件(名古屋地判昭和55.3.26労判342号61頁)
同一企業内の配転と実質的に同視できる事情があるグループ企業内の他企業への出向命令について、当該労働者の採用時の包括的同意に基づき使用者は出向命令権が肯定された事例


新日本製鐵(日鐵運輸)事件(最二小判平成15.4.18労判847号14頁)
長期化した在籍出向命令の効力が争われた事例

ゴールド・マリタイム事件(大阪高判平成2.7.26労判572号114頁)
管理職であった者に対して勤務中の所在不明、無断早退等を理由としてなされた懲戒解雇が裁判上その効力を否定され、復職させることになったが、会社内に配置すべきポストがないとして行った出向命令が否定された事例

朽木合同輸送事件(名古屋地判昭和56.12.25労判380号43頁、名古屋高判昭和62.4.27労判498号36頁)
労組とのユニオンショップ協定に基づき解雇した会社に対して、従業員たる仮の地位の保全が求められた事例

古河電気工業・原子燃料工業事件(最二小判昭和60.4.5民集39巻3号675頁)
在籍出向している労働者に対して、出向元が復帰を命令する際に、労働者の同意は不要とした事例

三和機材事件(東京地判平成7.12.25労判689号31頁)
転籍出向命令拒否を理由とする懲戒解雇が否定された事例

配転に関する判例

東亜ペイント事件(最二小判昭和61.7.14労判477号6頁)
大学卒営業マンに対する神戸から名古屋への転勤命令拒否を理由とする懲戒解雇につき、本件における単身赴任となる生活上の不利益は、転勤に伴い通常甘受すべき程度のもので、本件転勤命令は権利濫用にあたらないとした事例

バンク・オブ・アメリカ・イリノイ事件(東京地判平7年12月4日労判685号17頁)
課長職から課長補佐職相当への降格は、業務上・組織上高度の必要性にもとづいて行われたもので会社の人事権行使にあたっての裁量逸脱は認められないが、さらに受付業務相当に降格したことは人格権を侵害しており不法行為が成立するとした事例

デイエフアイ西友(ウェルセーブ)事件(東京地決平9.1.24労判835号60頁)
使用者はより低額な賃金が相当であるかのような職種への配転を命じた場合であっても、特段の事情のない限り、賃金については従前のままとすべき契約上の義務を負っているとした事例

北海道コカ・コーラボトリング事件(札幌地決平成9.7.23労判723号62頁)
病弱者のいる労働者に転居伴う転勤命令は 甘受すべき程度を超え無効とされた事例

ケンウッド事件(最三小判平12.1.28労判774号7頁)
女性従業員が、配転命令を幼児の保育に支障が生じる等の理由で拒否し長期間出勤しなかったことを理由として停職・懲戒解雇され、その効力が肯定された事例

日本ガイダント仙台営業所事件(仙台地判平14.11.14労判842号56頁)
配転後の賃金が約半額となる営業職係長から営業事務職への配転命令が否定された事例

明治図書出版事件(東京地決平14.12.27労判861号69頁)
アトピー性皮膚炎に罹患した幼児を持つ共働きの総合職男性労働者に対する転勤命令が無効とされた事例

日本ドナルドソン青梅工場事件(東京地八王子支判平15.10.30労判866号20頁)
退職勧奨を拒否した者に対する給与の減額が否定された事例

ネスレ日本配転命令拒否事件(大阪高判平成18.4.14労判915号60頁)
通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせる配転命令が配転命令権の濫用に当たり無効であるとした事例

採用・内定・試用に関する判例

退職に関する判例

賃金・賞与・退職金についての判例

安全配慮義務に関する判例

性差別に関する判例

人格権に関する判例

中央観光バス事件(大阪地判昭和55.3.26労判339号27頁)
職場での退職目的の共同絶交の不法行為性が争われた事例

関西電力事件(最三小判平成7.9.5労判680号28頁)
共産党員またはその同調者であるとされた者が、会社によって会社の方針としてその職制を通じて、職場の内外で監視、尾行され、ロッカーを無断で開けて「民青手帳」を撮影されたりしたことが不法行為にあたるとして損害賠償および謝罪文の掲示等を求めた事例

誠昇会北本共済病院事件(さいたま地判平成16.9.24労判883号38頁)

悪質ないじめを繰り返したことにより、自殺した従業員の遺族が、当事者と会社に対して損害賠償を求めた事例

F社Z事業部(電子メール)事件(東京地判平成13.12.3労判826号76頁)

私用メールを上司が無断で閲読したことを理由として、損害賠償を求めた事例

HIV感染者解雇事件(東京地判平成7.3.30労判667号14頁)
 HIV感染を理由とする解雇が否定され、HIV感染者であることを第三者に漏洩することはプライバシーの権利の侵害として損害賠償が認められた事例

愛知県教育委員会事件(最一小判平成13.4.26労判804号15頁)
立中学校の教諭が校長の発したエックス線検査受診命令に従わなかったことを理由とする懲戒処分の効力が争われた事例

電電公社帯広局事件(最一小判昭和61.3.13労判470号6頁)
頸肩腕症候群の精密検査を受診する業務命令に従わないことを理由とする懲戒処分の効力が争われた事例

京セラ事件(東京高判昭和61.11.13労判487号66頁)
業務起因か疑わしい傷病による通院命令に対して、就業規則に記載がないことを理由に拒否できるか争われた事例

管理監督者に関する判例

徳洲会事件(大阪地判昭62.3.31労判497号65頁)
病院の看護師の人員募集の職務を行っていた労働者が管理監督者として認められた事例

レストランビュッフェ事件(大阪地判昭61.7.30労判481号51頁)
レストランの店長について、管理監督者であることが否定された事例

日本ファースト証券事件(大阪地判平20.2.8労判959号168頁)
証券会社の支店長について、管理監督者であることとが肯定された事例

日本マクドナルド事件(東京地判平.20.1.28労判953号10頁)
マクドナルドの店長について、管理監督者であることが否定された事例

日本プレジデントクラブ事件(東京地判昭63.4.27労判517号18頁)
経理のみならず、人事、庶務全般に及ぶ事務を管掌することを委ねられた総務局次長について、管理監督者であることが否された事例

東和システム事件(東京地判平21.3.9労判981号21頁)
課長代理について、管理監督者であることが否定された事例

ゲートウェイ21事件(東京地判平20.9.30労判977号74頁)
支店長について、管理監督者であることが否定された事例

静岡銀行事件(静岡地判昭和53.3.28労判297号39頁)
支店長代理について、管理監督者であることが否定された事例

日産自動車事件(横浜地判平31.3.26労経速2381号)
大企業の課長について、管理監督者であることが否定された事例

産前産後休業と育児休業に関する判例

広島中央保健生活協同組合事件(最一小判平26.10.23労判1100号5頁)

妊娠を理由に軽易な業務へ転換させたことを契機として降格させたことが、均等法9条3項の不利益取扱いに当たるか否かが争われた事例

東朋学園事件(最一小判平15.12.4労判862号14頁) 
産前産後休業の日数等を欠勤扱いとする出勤率を、賞与額の算定に用いることが有効か争われた事例

シュプリンガー・ジャパン事件(東京地判平29.7.3労判1178号70頁)
妊娠等と近接して行われた解雇と均等法及び育休法違反について争われた事例

フードシステム事件(東京地判平30.7.5労経速2362号3頁)
育児休業後の有期雇用契約への変更、その後の雇止め等が無効とされた事例

同一賃金同一労働(賃金格差)についての判例

有給休暇に関する判例

此花電報電話局事件(最一小判昭57.3.18労判381号20頁)

従業員が当日の始業時刻の直前に年次有給休暇を請求し、始業時刻が経過した後に会社が行使した時季変更権が認められた事例

横手統制電話中継所事件(最三小判昭和62.9.22労判503号6頁)

代替勤務者を確保して勤務割を変更することが可能な状況にあるにもかかわらず、会社が行使した時季変更権が否定された事例

日本電信電話事件(最二小判平12.3.31労判781号18頁)

研修期間中の年次有給休暇の取得に対し、会社が行使した時季変更権が肯定された事例

時事通信社事件(最三小判平4.6.23労判613号6頁)

労働者が使用者の業務計画、他の労働者の休暇予定等との事前の調整を経ることなく、始期と終期を特定して長期かつ連続の年次有給休暇の取得に対し、会社が行使した時季変更権が肯定された事例

電電公社関東電気通信局事件(最三小判平元.7.4労判543号7頁)

使用者が通常の配慮をしても代替勤務者を確保して勤務割を変更することが客観的に可能な状況になかった場合に、使用者が、何らかの具体的な配慮したと見られる行為をせずに行使された時季変更権が肯定された事例

日本エイ・ティー・エム事件(東京地判令2.2.19労経速第2420号23頁) 

有給休暇取得時に支払う通常の賃金が争われた事例

八千代交通事件(最一小判平25.6.6労判1075号21頁)
無効な解雇による不就労日は、年次有給休暇の出勤率算定における出勤日としてカウントすべきか争われた事例

社会保険についての重要判例

特別支給の老齢厚生年金決定取消請求事件(最二小平29.4.21民集第71巻4号726頁)

特別支給の老齢厚生年金について退職改定がされるためには、被保険者である当該年金の受給権者が、その被保険者の資格を喪失し、かつ、被保険者となることなくして待期期間を経過した時点においても,当該年金の受給権者であること(65歳に達していない)を要すると判断された事例

定年後再雇用についての判例

アルパイン事件(東京地判令元.5.21・ 労経速2398号23頁)

定年後の再雇用の際に、希望する従前と同じ職務内容と異なる職務内容を提示を拒否したため、雇用契約関係の存在が否定された例

業務命令についての判例

国鉄鹿児島自動車営業所事件(最二小判平5.6.11労判632号10頁)

国労組合員が組合バッジの取り外し命令に従わなかった従業員対する10日間にわたる火山灰の除去作業が業務命令として肯定された事例

その他の判例

茨石事件(最一小判昭51.7.8民集30巻7号689頁)

業務中の労働者が起こした自動車事故により被った損害額を、どの程度、当該労働者に請求できるかが争われた事例

債務確認請求本訴,求償金請求反訴事件(令和2.2.28最高裁第二小法廷判決)

被用者が使用者の事業の執行について第三者に加えた損害を賠償した場合,被用者は相当と認められる額を使用者に求償できるか争われた事例

AQソリューションズ事件(東京地判R2.6.11労経速2431号18頁) 

偽装請負を理由とする派遣先による労働契約申込みみなしが否定された事例